トイレ以外での排泄を、なるべく体験させないようにします

犬は体験したことを学習します。つまり、床や布団、カーペットの上で排泄する経験を重ねるほど、その行動は習慣化しやすくなります。排泄そのものは犬にとってすっきりする行動なので、自由に排泄できた経験は、それ自体が報酬になりやすいからです。

そのため、トイレ・トレーニングでは、犬を迎えた初日から、トイレ以外で排泄する経験をできるだけ増やさないように整えることが大切です。ここでフリーの時間が長すぎると、飼い主さまが望まない場所での排泄を何度も練習させてしまうことになります。

クレートとセットで進めると整理しやすくなります

トイレ・トレーニングは、クレート・トレーニングと一緒に進めるとわかりやすくなります。多くの動物は自分の寝床を汚すことを好まないため、犬がクレートを落ち着ける寝床として認識すると、クレートの中では排泄を我慢しやすくなります。

つまり、クレートから出したタイミングは排泄しやすいタイミングでもあります。ここを使って、出したらすぐトイレへ連れていく、トイレでできたらすぐ褒める、という流れを作ると、犬は「ここでするとよいことが起きる」と学習しやすくなります。

排泄のタイミングを人が把握することが大切です

パピーの場合は、一般的には月齢に1時間を足した程度が我慢の目安と言われますが、かなり個体差があります。成犬でも、最初は3時間程度を目安にしながら、その子の排泄リズムを見ていく必要があります。

ここで大事なのは、犬任せにしないことです。前回いつ排泄したか、食後や睡眠後のタイミングはどうか、どんな前兆があるかを記録しながら、飼い主さまが予測できるようにしていくことが、失敗を減らす土台になります。

実際の流れはシンプルです

クレートから出したら、すぐにリードをつけてトイレへ誘導します。排泄しやすいタイミングでトイレに入れ、排泄できたらしっかり褒めます。その後、少しフリーの時間を作り、また次の排泄タイミングが来る前にクレートへ戻す。この流れをくり返すことで、成功体験が積み重なっていきます。

ウンチは前兆がわかりやすいことも多いため、そわそわする、落ち着かない、匂いを嗅ぎながら回るなどのサインを見つけたら、すぐにトイレへ誘導すると進めやすくなります。

トイレ・トレーニングの基本の流れ

  • 排泄の時間を見て、クレートから出したらすぐトイレへ誘導する
  • 排泄中は毎回同じ声がけをして、前ぶれとして育てる
  • できたらすぐに褒めて、トイレでの排泄をよい経験にする
  • 少しフリーにしたら、次の排泄前にまたクレートへ戻す
  • 失敗しない流れを人が作ることで、成功体験を積み重ねる

トイレ・トレーニングは、犬に我慢や根性を求めるものではありません。排泄しやすいタイミングを人が管理し、失敗より成功の回数を増やしていくことが大切です。トイレ以外で排泄する経験を減らし、トイレでできたときのよい経験を重ねる。この積み重ねが、一番わかりやすい近道になります。

監修・運営

SKYWAN! DOG SCHOOL 代表 井原亮。トイレのしつけは、叱ることではなく、失敗しにくい流れと成功体験の設計が大切だと考えています。