しつけを「叱ること」と思っていませんか
しつけのご相談を受けていると、「ダメなことをしたら叱らなければいけない」「何度言っても直らない」と悩んでいる飼い主さまによく出会います。ただ、しつけは本来、犬を叱って従わせることではありません。人と犬が同じ暮らしの中で、無理なく気持ちよく過ごすためのルールを少しずつ教えていくことです。
たとえば、人に向かって吠え続けないこと、トイレの場所を覚えること、お手入れを嫌がりすぎないこと、散歩中に危険な動きをしないこと。こうしたことは、飼い主さまのためだけでなく、犬自身が安心して暮らすためにも大切です。
「叱る」と「教える」は同じではありません
叱ることで一時的に行動が止まったように見えても、犬が本当に理解しているとは限りません。むしろ、「飼い主の前だと嫌なことが起きる」と学習して、隠れて行動するようになったり、不安が強くなったりすることもあります。
一方で、してほしい行動ができたときにわかりやすく伝えたり、失敗しにくい環境を整えたりすると、犬は少しずつ「この行動をすると安心」「こうするといいことがある」と学んでいきます。しつけとは、その積み重ねです。
しつけの目的は、暮らしやすさを作ること
オスワリやオテができることだけが、しつけではありません。毎日の暮らしの中で困りにくくなること、飼い主さまが続けやすいこと、犬が安心して過ごせること。その3つがそろってはじめて、しつけが生活の中で活きてきます。
こんなときは考え方を見直すサインです
- 叱っているのに同じことをくり返す
- 飼い主さまの前だけで行動が変わる
- 犬が不安そう、落ち着かない
- 何を教えたいのかより、止めたいことばかり増えている
しつけがうまくいかないときは、飼い主さまの努力が足りないわけではありません。やり方を少し整えるだけで進みやすくなることもあります。ご家庭だけで抱え込まず、必要なときは一緒に整理していきましょう。
監修・運営
SKYWAN! DOG SCHOOL 代表 井原亮。犬を一方的にコントロールするのではなく、飼い主さまが実践しやすい方法をお伝えすることを大切にしています。