社会化は犬と触れ合うことだけではない
社会化というと、犬とたくさん遊ばせることだと思われがちです。でも本質はそこではありません。生後5ヶ月齢くらいまでに、人間社会で暮らすために必要な刺激や環境に慣れていくこと。その中で良い体験として記憶させていくことが、社会化の大切な部分です。
社会化とは何か
社会化とは、生後5ヶ月齢くらいまでに、人間社会で暮らすために必要な刺激や環境などに慣らすことです。その中には、人、犬、音、足場の感覚、お手入れなどがあります。
成犬になった時に、どんな環境の変化が起きても平常心でいられる、心に余裕のある範囲が多いことが理想です。そうできるように、たくさんの環境で良い体験として記憶させてあげることが大事です。
その中でも、チャイムやインターホンのようにタイミングが読みにくい音、花火やクラクションのように突発的な音は、ただ生活しているだけでは慣れにくいことがあります。そういった音も、社会化の中で少しずつ良い体験として積み重ねていくことが大切です。
たとえば、チャイム音に慣れる練習もその1つです
音に慣れることは、社会化の中の1つの括りです。チャイムのように予測しにくい音は、小さい音から始めて、おやつと結びつけながら「怖い音」ではなく「落ち着いていられる音」にしていく練習が役立ちます。
犬との触れ合いは、その中の1つの括りです
犬との触れ合いだけが社会化ではありません。犬に慣れることももちろん社会化の中に入りますが、それは慣らすことの中の1つの括りです。
犬同士の関わりについては、生後50日から60日齢くらいまでに親兄弟とどのように過ごしてきたかによって、脳の構造の中に他の犬との触れ合い方がある程度形成されると言われています。実は他の犬との触れ合いは、その時点である程度決まる部分があります。
ただ、その後の期間でも、他の犬との接し方、つまりその場でどのように振る舞えばよいのかを学ぶことはできます。ここでも大切なのは、無理に遊ばせることではなく、落ち着いて過ごせる経験を重ねることです。
パピーパーティで本当に大切にしていること
パピーパーティを開催すると、多くの子犬の飼い主様からお申し込みをいただきます。SKYWAN!のパピーパーティは他の犬との触れ合いをメインにしていますが、それだけを目的にはしていません。
参加者の中にお子様がいらっしゃれば、子ども達からおやつをもらう体験をさせたり、他の飼い主様においでをしてもらったりすることもあります。また、他の犬がいても襲ってくることはない、大丈夫だ、という体験もさせます。
決して無理に遊ばせることが他の犬との社会化にはなりません。他の犬や他の人間、吠え声などがある環境の中で良い体験をさせることが社会化です。
理想は「平常心でいられること」
社会化は、できている、できていない、と単純に分けるものではありません。大事なのは、その子がどれだけ多くの環境で心に余裕を持っていられるかです。
遊べるかどうかよりも、知らない人、他の犬、音、足場、街の刺激、お手入れなどに対して、必要以上に緊張せず、平常心でいられること。その範囲を少しずつ広げていくために、子犬の時期の社会化があります。
まとめ
社会化は、犬と触れ合うことそのものではありません。人間社会で暮らすために必要な刺激や環境に慣れ、その中で良い体験を積み重ねていくことです。
犬との触れ合いもその一部ではありますが、それだけでは足りません。人、犬、音、足場、乗り物、お手入れ、街の環境。そうしたものに対して、成犬になった時に平常心でいられる心の余裕を増やしていくこと。それが社会化の本質だと思います。