犬が他の犬と遊べないのは悪いこと?
犬が他の犬と遊べないことを、悪いことだと考える必要はありません。大切なのは遊べるかどうかではなく、その子に合った距離感で平常心を育てていくことです。
犬が他の犬と遊べないことは、悪いことではありません
私は全くそうは思いません。そもそも、生まれた環境も育った環境も違うので、犬はみんな犬と遊ぶものだと思ってしまうこと自体が、少し違う見方です。遊べないことがよくないのではなく、その子の性格や経験に合った接し方を周りの人が理解できていないことの方が問題になりやすいと思います。
飼い主や周りの人がそれを理解して、それぞれの性格に合った接し方をすればよい。ただそれだけのことです。
本当に大事なのは、人間の理解と管理です
犬同士の関わりで大切なのは、遊べることそのものではありません。人間が理解して管理しながら、他の犬がそばにいても平常心でいられるように育てていくことです。
犬イコール興奮する遊び、という印象ばかりを脳に強く入れすぎてしまうと、カフェや宿泊施設、お散歩など、本当は落ち着いていてほしい場面でも興奮しやすくなります。飼い主のコントロールが聞くこと、一緒にいても静かに過ごせることの方が、家庭犬としてはずっと大切です。
遊ばないとかわいそう、とは限りません
多くの飼い主さんが「遊ばないとかわいそうなのでは」と感じるのは自然なことです。でも、犬の気持ちをそのまま考えると、必ずしもそうとは限りません。
もし他の犬を怖がっている犬にインタビューをして「犬と遊びたいですか?」と聞いたら、おそらく「いや、全然遊びたくない」と答えるでしょう。それなら、飼い主と楽しく過ごせばよいのです。
無理に遊ばせることが、犬嫌いを強くすることもあります
生後50日くらいまでに親兄弟とあまり接することがなく過ごしてきた犬は、犬同士の触れ合い方を脳の仕組みとして組み込む機会が少なかった可能性があります。そういう子は、そもそもどう接したらいいのかが分からないことがあります。
その状態の犬を無理に遊ばせることは、逆に犬嫌いを強くしてしまうことがあります。また、過度に興奮することを覚えた犬は、落ち着いていてほしい場面でも脳が興奮状態を思い起こし、どこでも興奮しやすくなることがあります。
無理に遊ばせることも、遊べないことをかわいそうだと決めつけることも、その子にとっては余計な負担になる場合があります。
遊べない犬には、落ち着いていられる経験を積ませます
近くに犬がいても、飼い主に集中していれば視界に入りにくくなり、怖さは半減します。1〜2メートル離れたところに犬がいても落ち着いていられたら、それはとても素晴らしいことです。
大事なのは、飼い主の近くで安心して過ごせることです。飼い主と仲が良ければそれでよい。飼い主と思いきり遊べれば、それで十分に幸せです。
家庭犬として目指したいのは、平常心です
他の犬と遊べるに越したことはありませんが、コントロールが効かなくなるくらいに遊ばせる必要は全くないと思います。家庭犬として大切なのは、犬がそばにいても平常心でいられること、そして飼い主の声が届くことです。
遊べる・遊べないで善し悪しを決めるのではなく、その子に合った落ち着き方を育ててあげてください。